乳滴/2023年9月20日号
危機・混乱への対策を
酪政連は9月5日、来年度予算獲得に向け中央委員会を都内で開催。新型コロナ禍による需給の混乱、飼料穀物・輸入粗飼料価格高騰、歴史的な円安といった危機的状況を乗り越え、将来へ希望をつなごうと各地の委員から意見が出された。前号で網羅しきれなかった意見の一部を紹介する。消費拡大のほか、需給混乱に備えた基金造成の提案があった。
「消費拡大は重要で、広島ではマツダスタジアムで消費拡大をアピールした。機会があれば皆さんの所でも消費拡大喚起をお願いしたい」(中国地区)。
「生産者にとり乳価が上がるのはうれしいが、買ってもらわないとどうにもならない。持続可能な乳価と消費者が買える価格の接点を、何らかの形で保証することが必要」(九州地区)。
「問題が起きてから対策が出るまでの半年~1年のタイムラグが厳しかった。乳価改定、国の対策が決まるまでの間を乗り越えるための基金の造成が必要」(関東地区)。
「消費者調査では牛乳値上げにある程度理解を頂けているようだが、1回の購入数量が減る等の影響は考えられる。今後はさらに国、行政に支援をお願いし適正な乳価、小売価格を維持できれば」(東海地区)。
来年度予算決定に向け、政府・与党の対応を注視したい。