乳滴/2016年7月1日号
気候変動の激しさ心配
梅雨前線が活発化して6月20~21日にかけて、熊本地震の被災地を含む九州に記録的な大雨が降った。土砂災害により死者も出るなど、地震の被災者に追い打ちをかけた。
梅雨のこの時期、過去にも豪雨被害が多発している。特に亜熱帯の海上で湿った空気が日本付近の梅雨前線を刺激。大量の水蒸気を含んだ湿った空気が次々押し寄せて激しい豪雨をもたらす。いわゆる線上降水帯による被害である。
また、昨年は毎月台風が発生するなど、発生件数は年間27にものぼった。それに対して今年は台風の発生が遅れている。1951年の統計開始以降、台風1号の発生が最も遅かったのは1998年の7月9日、2位が1973年の7月2日、3位が1983年の6月25日だ。
今年はこれに類するものとなる。1998年はエルニーニョ現象により世界的に高温で日本の夏(6月~8月)は、北日本で低温、その他が高温の北冷西暑型となっている。気象庁の6~8月までの予報によると、全国的に気温は高く蒸し暑くなる見通し。台風は7~9月に集中する傾向もあるという。
関東では水不足が心配されている。猛暑というと乳牛の夏バテも心配されるが、その反面、牛乳類の消費には好影響を与えるのが救いではある。