乳滴/2018年2月20日号
子供はカッコ良さから
「トラクターは大きくてかっこ良い。いつかお父さんみたいな農家になりたい」と米国の農場主の子どもが語った。テレビ東京で去る1月29日に放映された「未来世紀ジパング」での一コマだ。
働く車が大好きな子どもたちの目には、トラクターに乗るお父さんはあこがれの存在なのだ。将来の後継者作りにも役立つし、「こんな息子をもって誇りに思う」と番組で語ったお父さんもとても嬉しそうだった。
一昨年、ヤンマーが発売したトラクター(YT3シリーズ)は、フェラーリのデザインも手がけた世界的な工業デザイナー奥山清行氏が企画・デザインを担当。日本の農業の新しい姿を提案しようと、従来のトラクターのイメージを一新したその美しさが国内外で高い評価を受けた。グッドデザイン賞にも輝いている。
一方、クボタは17年に有人監視下での無人による自動運転作業を可能にしたトラクターを開発。その後、GPS(全地球測位システム)を活用した自動運転が可能なトラクターを19年にも発売するとしている。
乗用車では、電気自動車(EV)や自動運転の開発を巡って激しい開発競争が繰り広げられている。トラクターの世界でも夜間の自動運転等、夢のような世界がやがて実現するようになるのだろうか。