乳滴/2018年7月10日号
需要期に向け心配も
気象庁が関東甲信地方に観測史上最速となる6月の梅雨明け発表した途端に、記録的な大雨で西日本中心に甚大な被害が出た。お見舞い申しあげます。近年は天候異変のごとく気象の振れ幅が大きい。3カ月予報では今年の夏(7~9月)の気温は、全国的に高いと予想されており、関係者は、夏休み明けの最需要期に向けて需給のひっ迫を例年以上に心配している。
猛暑となれば牛乳の消費は伸びる反面、都府県を中心に生乳生産にはブレーキがかかり減少する。それを補ってきたのが、北海道から都府県への生乳移出である。Jミルクは最需要期の9月に「5万9千㌧」の移出量が必要と予測。災害や台風等の突発的な出来事がなければ大きな混乱はないとの見解を示した。
しかし、昨年は北海道に台風が連続上陸し、ほくれん丸による生乳輸送が遅延する等の影響が出た。1時間雨量が100㍉㍑を超す異常な豪雨や竜巻など近年の天候異変は極端で予想しがたいものがある。
生乳流通の担当者に聞くと、需給は日々変動しピーク量も動く。混乱しないようにと神経を使う毎日だという。「枕元にスマホ」と聞くと大変さが分かる。
変動が大きく台風や大雨による災害の心配や猛暑等、今後の天候から目を離せない。