乳滴/2020年6月20日号

牛頭天王と祇園祭

2020-06-20 乳滴

新型コロナは新規感染者がゼロにならず不安が続く。地元では3密回避のため夏の祇園祭、通称天王様(てんのうさま)が規模を縮小して開かれる。例年行われる山車・神輿無しで、各字(あざ)の代表らが簡素な神事のみ行う。


天王様とは牛頭(ごず)天王の愛称でインドの仏教聖地、祇園精舎の守り神、疫病や厄災を退けるといわれている。天王様が常にご機嫌で平和な世の中になるようにと、飾り立てた山車、神輿を繰り出してお祈りするのが「祇園祭」になったらしい。この夏、各地の祇園祭が華やかな行事の開催を見送る。本来、疫病退散を祈願する場であり、簡素な神事はそれぞれ行われるかと思う。


ところで昭和25年の本紙に「牛頭観音、流感恢復祈禱に時ならぬにぎわい」(11月15日号)という記事が。昭和24年から26年にかけて牛の流行性感冒が猖獗を極め、有畜農家を悩ませた。記事の牛頭観音とは、埼玉県入間郡吾野村(現・飯能市)の天王山八王寺(竹寺)で、本尊は牛頭天王。牛の流感収束を願う多くの農家が参詣に訪れているとの内容だ。


人間も家畜も未知のウイルスにはめっぽう弱いがそれでも連綿と生きてこられたのは、知恵と努力の積み重ねの結果でもある。新型コロナも一刻も早い治療薬の開発と収束を祈るばかりだ。

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