乳滴/2021年1月20日号
チーズの国産化割合13%
懸念されていた年末年始の余乳処理は乗り切ったものの、新型コロナ対策で再度の緊急事態宣言が7日に発出され、11都府県(13日現在)まで拡大された。
昨年来、「処理不可能乳(生乳廃棄)を出してはならない」との共通認識で行政と生産・乳業・販売が一体となって対策に取組んできた。再び巣ごもり消費で牛乳の消費が堅調な伸びを示しつつある。その一方、外食や飲料・飲食チェーンなどの営業時間短縮で業務用の牛乳乳製品が落ち込むのは避けられない。
生産された生乳需要の約半分は、業務用が占めるから、在庫が膨らんでいる乳製品への影響は大きい。農水省も乳製品の過剰対策として脱脂粉乳は飼料用や輸入調製品との置き換え、バターも輸入調製品との置き換えなどの対策を進めている。
バター、脱粉在庫を少しでも増やさないためにはチーズも、もっと食べて欲しい。ただし、残念なのは、チーズは国産の割合が19年度は前年度比0.5ポイント減の13.1%と非常に低いことだ。輸入品も含めたチーズの総消費量は右肩上がりで1.5%増の約35万8千㌧。た゜だが、国産ナチュラルチーズの生産量は2.2%減の約4万4千㌧と頑張りが必要だ。表示を気にしないと結果的に輸入チーズばかり食べていることもあり得る。