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タンパク質とは? 過剰タンパクは経営を圧迫 ギリシャ語で最も重要の意アミノ酸の連鎖で構成

2007-06-01

アミノ酸、タンパク質は大丈夫か


クレイジーキャッツの植木等が亡くなった。彼の仲間だった谷啓は、「タンパク質が足りない」とコマーシャルで陽気に騒ぎ、敗戦国日本の食糧窮乏期を象徴していた。


このコマーシャルのキーワードも、アメリカの余剰農作物の援助によって日本の食糧事情が立ち直り、酪農界もミルカーが導入されるなど、日本経済は成長期へ突入。現在に至るに、タンパク質からアミノ酸飲料水へ、さらには、ずばりノンカロリーのH2O(水)をうたい文句にするようになった。


「栄養満点完全食品」を旗印に牛乳の消費拡大を勧めてきた筆者達の歴史的背景が、現在の牛乳消費停滞の元凶となってしまっている。飽食社会では先輩格のアメリカの乳業界でも、牛乳の消費が停滞、同じ悩みを抱えている。さらに、化石燃料不足、温暖化対策でトウモロコシを車両燃料であるバイオエタノールに転用。人の食糧のみならず家畜飼料よりも車両燃料への道を歩みはじめている。


一方、先進国からはみ出している周辺諸国では、敗戦当時の日本とあまり変わらぬ「タンパク質が足らない」生活を強いられている人々が多数派だ。


こうした中で、改めて食糧と飼料、その根底にある栄養問題等を把握して酪農業の存在価値を広め、循環型社会の維持発展に寄与させたい。


卵白質=タンパク質


前回は炭水化物と呼吸で炭酸ガスを発生し、地球温暖化をもたらしたと述べたが、今回はタンパク質に触れてみる。タンパク質は英語で「プロテイン」というが、ギリシャ語では「最も重要」を意味する。日本語の蛋白は「卵白」を意味し、ドイツ語の直訳でもある。


なお、卵白は白い牛乳に縁が少ない民族でも古代から重要な栄養物として摂食してきた。庭先では鶏が現在も多数放し飼いされ、栄養学や畜産の知識が乏しくても本能的に人間と共生関係にある。


タンパク質は植物の葉緑素の働きによる炭酸ガス同化で生じた炭水化物から生成される。太古の微生物は、炭水化物の炭素と水(C+H2O)にチッ素(N)を結合させてタンパク質を作り、それを基に筋肉を形成していった。


さらに進化に伴い軟体動物が魚になっていく過程で骨が必要となり、カルシウムを利用した。そして陸に上がって鰓(エラ)呼吸から肺呼吸へ、さらにエネルギーを蓄積するために窒素を離脱させてCHO結合の脂肪が作られ、その蓄積脂肪によってエネルギー代謝がゆっくり行われるようになった。


炭水化物を摂食するとブドウ糖(グルコース)になり、それがエネルギーとして利用される。タンパク質を摂食するとアミノ酸に消化分解されて吸収、体内で遺伝子DNAの指令で、その動物特有のタンパク質に再合成されて利用され、脂肪は脂肪酸に分解され利用される。


栄養学はとかく「トータル何カロリー」とカロリー偏重傾向が強く、飽食時代のダイエット風潮が高じてゼロカロリーが体に有効というコマーシャルを展開して、水が牛乳より高価で売れる現象が生まれている。


生命誕生とタンパク質


タンパク質は、例外的な過肥脂肪組織を除いた体細胞の中で主力を占める有機物で、動物体の2割(6割強を占める水分を除くと、残りの過半数)を占め、筋肉、内臓、血液、骨格、皮膚等どの部分の細胞にも満遍なく存在している。


また、酵素、ホルモン、免疫抗体等の生理機能を維持し、調整するタンパク質を作るための数千種類におよぶ基本的構成物質・ペプチドとなる。それらは、それぞれ異なった機能を発揮して生体を維持している。ちなみに、動物体内全体の炭水化物(血糖・グリコーゲン=動物デンプン)は1%以下とごくわずかな存在だ。


タンパク質の平均的元素構成は、炭素52%、水素7%、酸素24%、硫黄1%で窒素は16%。そこで、ドイツ人・ケルダールが考案した濃硫酸でタンパク質試料を化学分解し肥料で馴染みの硫安に変えて「窒素」を検量し、その6・25倍量をタンパク質量とした。なお、6・25という数字は100%÷16%(窒素の割合)=6・25である。


タンパク質は20種のアミノ酸が炭素C(4本の結合手)を中心に水素Hとアミノ基―NH2とカルボキシル基―COOHを共通とし、それぞれ特有の側鎖Rと結合している。あるアミノ酸の―NH2基と別のアミノ酸のCOOH基から脱水して(H2O水分子を失って)結合し―NH-CO―となり「ペプチド結合」という。


タンパク質は数百個のアミノ酸がペプチド結合で連鎖構成されている。アミノ酸が2~10個連鎖した物を「オリゴペプチド」(ブドウ糖、オリゴ糖、澱粉は馴染みがある)50個までを「ポリペプチド」といい、それ以上のアミノ酸のペプチド結合連鎖をタンパク質と称している。


脱水されて結合したペプチドを再び消化酵素で加水分解すると基本構成物質のアミノ酸に戻るわけだ。


消化吸収されて体内で再合成されることは、加水と脱水の化学反応が繰り返されているにすぎない。敗戦前後の耐乏生活時に床屋で散発した髪の毛を回収して「アミノ酸醤油」を製造した思い出の方が、タンパク質とアミノ酸の関係を理解する助けになるだろう。


アミノ酸醤油とは、貴重なタンパク質である髪の毛に強塩酸(HCI)を加えて加熱し、加水分解させる。その上で苛性ソーダ(NaOH)で中和すると、NaとCIが結合。都合よく塩(NaCI)味も確保された化学合成醤油が出来上る。


窮すれば通ずで、松の根からも油を搾って零戦機も飛ばしたように、国内の未利用資源からの乳牛用飼料の開発は今こそ急務である。


制限アミノ酸


必須アミノ酸を「メトロフリイバス」を暗記した記憶がある。メチオニン、トリプトファン、ロイシン、フェニルアラニン、リジン、イソロイシン、バリン、スレオニンのそれぞれ最初の文字だけをつなげるとこうなる。植物はすべてのアミノ酸を自ら合成できるが、動物は生きるために必要な全てのアミノ酸を合成することが出来ない。


タンパク質は約20種のアミノ酸で構成されているが、動物体内で再合成出来ないもの、また合成が十分でないものを必須アミノ酸と称し、8~10種がある。成長期の幼畜は体内のタンパク質の再合成が急速でアミノ酸の需要が高まっており、成畜より質と量が必要になる。


これらのアミノ酸は、人や牛が要求する割合、質と量が摂食物の中に含まれていなければならない。全体量が多くても、不足する必須アミノ酸があれば。それが足を引っ張って制約要因となり「制限アミノ酸」という。 制限アミノ酸の代表的なものに硫黄結合アミノ酸であるメチオニンやリジンがある。


また、過剰タンパク質はルーメン内のアンモニア過剰、尿素排泄、乳尿素態窒素(MUN)過剰など、高価なタンパク質の無駄使いとなって酪農経営を圧迫する。アミノ酸の配合献立給餌では畜産の中で最もコストダウン経営を実践している養鶏場を見習わねばならない。

本連載は2003年5月1日~2010年4月1日までに終了したものを著者・中野光志氏(元鯉淵学園教授)の許可を得て掲載するものです。

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