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体(カラダ)という字は骨+豊 運動がカルシウム代謝を促進 骨が喜ぶ栄養摂取を

2009-09-01

前回は体を支える四蹄の話を続けたが、さらに体を支える「骨」の話をしよう。


当用漢字の「体」は、古い漢字では「骨」が「豊」な「體」で表現した。骨量豊か、骨太の屋台骨で頼りがいがあるという意味だろう。


一昔前までは骨は重要視しされてきたが、現代の若者はファッション性を重要視し、静かに「體」の奥深くで支えている骨には無関心だ。


さらに、現代の学生は自転車で転んだだけでも簡単に骨折する。自転車での転び方や、その受身も出来ない珍現象が頻発している。


一方では、長寿社会が到来し、私の母は100歳で遂に大腿骨骨折の仲間入りとなって、急に弱気となり、車椅子と介護士のお世話になっている。そんな骨のある話題が増えている。


年齢層別牛乳摂取量


子供や子牛の世話をする人は、子の体重増加とともに骨も太く長く成長することから、石灰カルシウムが棒状になっている骨にも生命が宿っていることを実感しており、多くの成人達は社会生活に追われ自らを支える骨の存在を忘れている。 ちなみに、人間は赤子から成人になるまでの体重増加率は約20倍だが、骨カルシウム(赤児30㌘、成人女性800㌘、成人男性1㌔)増加率は30倍である。


国民栄養調査の年齢別牛乳摂取量は、牛乳が供給される学校給食時代が最高でコップ1.5杯。中高生・思春期を迎えるとコップ1杯に減少し、社会人年齢層は、わずか半杯以下の70㍉で最低だ。ちょうど自らの骨の存在を忘れ去る社会的ストレスが過剰となる年齢層である。


「トマトは血の塊だ」「牛乳飲むと下痢する」と敬遠してきた高齢層がさらに世界一長寿層となり、寝たきり老人からQOL(=生活の質の向上)を自覚し、ゲートボールなど骨に負重をかける運動を行い、数十分の散歩によって紫外線を吸収し、ビタミンDを活性化させるなどと牛乳の摂取量も110㍉㍑へ増加。骨粗鬆症による骨の老化予防に取り組み始めている。


幸い骨組織は他の臓器の老化と異なり、骨代謝・骨折時の骨再生力も存命で、運動や紫外線は体内の99%を占める骨のカルシウム代謝を鼓舞して寿命を高めている。


成人の骨格は3年で新規交代


化石状の骨も多様な体細胞から形成され、生きているから寿命もある、成人になると外見は固定され成長が止まっているようだが、丸3年ですべての骨が新規交代している。


骨組織は、骨吸収(破骨=破壊)と骨形成が絶えず代謝して骨の再構築が持続している。


骨形成は骨芽細胞が担当し、細胞外基質(骨細胞外の空間を充填する)の主成分であるコラーゲン(膠原繊維)にカルシウムを沈着させ、石灰化した骨基質が骨組織になる。


体内に存在するコラーゲンは、ヒトでは全タンパク質のほぼ30%を占め、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質でゼラチンや膠・接着部分だが、ちまたでは化粧品として商業性が高い。しかし、その効能は湿潤性が認められる程度らしい。


わが国では高齢化社会の到来に伴い骨粗鬆症等の骨代謝異常疾患が年々増加の一途をたどっているが、主役の骨量は、骨芽細胞による骨形成と、破骨細胞による骨吸収とのバランス結果だが、骨と密接な血中カルシウムによってコントロールされている。


骨への圧電発生とCaイオン結合


乳牛も分娩時に生理的に低カルシウム血症に陥りやすい。乳熱をはじめ低カルシウム代謝異常に起因する障害(泌乳不調)が発症している。カルシウム(Ca)はヒトと牛の生体において、骨および歯の形成のみならず体内情報伝達・体液イオン調整という重要な役割を担っている。


体内のCaは99%が骨と歯に分布し、細胞外液中に存在するのはわずか1%にすぎない。 さらに生理的作用を発揮するのは、細胞外液中Caの約半分である0.5%足らずのイオン化Caだが、微量であるだけに許容範囲も極狭い。


さらに、Caのイオン化には、血清蛋白質・血液PHが影響し、骨芽細胞休止時にも骨に対する負重や運動圧で発生する圧電マイナス電位が血中のプラスCaイオンを引きつける。成人の骨膜表面積は50万平方㍍(日比谷公園の3倍)もあって、極微量のCaイオンでも広大な骨膜への沈着は合理的に促進されている。


骨代謝はスクラップ&ビルト


骨を輪切切片にして顕微鏡で観察すると、筒状の配列が見え、中心の穴には毛細血管と神経が走っている。その周りを同心円状に囲む骨小腔のなかには、血管に養われて育つ骨細胞がみられる。


骨細胞は四方に伸びた細胞突起を持ち、無数の細胞群が連結組織化し、骨形成を開始する骨芽細胞が芽生えてくる。


この骨芽細胞に先行して、はじめは単核で小さな破骨細胞が老化した骨を吸収。壊す時期が迫ると、破骨細胞が結合を繰り返し巨大な多核細胞へと成長する。


次いで老骨に接すると、吸い付くようにして骨を溶かし始める。破骨細胞の破骨吸収作用(2週間)が完了すると、骨芽細胞の出番となる。骨芽細胞は、破骨細胞が空けた穴を埋め直すようにして新しい骨で充填する。


破壊吸収と再構築、すなわちリフォームとのバランスが取れた繰り返しで骨は成長し代謝を反復している。


骨はその硬さからほとんど変形しないと思われがちだが、骨代謝を述べてきたように骨身を削りながら我々の生命と健康を支えている骨のために、日頃から骨が喜ぶ栄養摂取、特に国民的に不足していて微妙な存在であるカルシウム摂取を心掛けたい。カルシウム不足は脳神経細胞が異常に興奮するイライラの原因にもなる。

本連載は2003年5月1日~2010年4月1日までに終了したものを著者・中野光志氏(元鯉淵学園教授)の許可を得て掲載するものです。

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