牛飼い哲学と
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蹄異常を見逃すな 産乳量3割減少も― 土踏み運動で習慣病予防

2009-08-01

跛行診断


牛は1日の半分以上は横臥している。「寝牛は健康、寝馬は不健康」、「馬眠り=馬の立ち寝」という諺がある。現代の和牛には適用できるが、体重や乳房が巨大化した乳牛には当てはまらない。


横臥乳牛の多くが蹄病で駐立を好まず、甚だしきは、蹄熱を下げるために糞尿汚染床や通路に横臥することを決め込んでいるにすぎない。


一方、馬は立位を好む。餌桶を吊り下げて、駅頭のサラリーマンのように立ち食い立ち寝する。健康状態を診断する際は、歩行による跛行診断が日常的だ。歩幅や歩行時の姿勢を望診することで、四肢への負重異常を見分ける。


次いで、触診や打診で爪先から体幹まで四肢の腫脹、関節の痛み、関節液・漿液の貯留、肢骨の圧痛などの総合診断を行う。


なお、跛行は体重を支える支柱肢跛行=骨格異常、歩行時の懸垂肢跛行=筋肉・腱異常と混合跛行に大別される。地面が硬いか、軟いかも考慮して跛行診断する。「蹄無きは、馬無きなり」と農耕には必須の蹄を重視してきた。


乳牛はドラム缶程のルーメンと巨乳を抱え、さらに産乳量を増やすため体重に比例して巨体化へと改良された。放牧牛には馬のように跛行診断も役立つが、24時間繋ぎ飼いでは望診も後躯を観察するのが精一杯である。


パーラー牛舎は、搾乳移動時の歩行動が望診貴重な時間になるが、人手がパーラー内に集中してしまい跛行診断は覚束ない。


土踏み運動場を設置しよう


北海道農業研究センターの「乳牛の健康と福祉への放牧効果」によると、非放牧群は放牧牛群の8倍も重度の蹄病が発生した。幸いこの調査は、4時間放牧=運動場で土を踏ませるだけで終日放牧群との差がないという予防効果が認められた。


放牧に縁がない繋ぎ飼い牛群にも、生活習慣病予防としての運動場の併設を急がねばならない。


牛の1病みという言葉がある。平素は頑丈そうに見えるが、一旦発病すると脆い。その中でも特に蹄病は手遅れになることが多く、それに起因する産乳損出量は3割にも達するという。


最近は年2回の削蹄が効を奏し、まるで有名なオランダの木靴を履いたような豪快な糞蹄は見られなくなったが、蹄尖が徒長して交差したり、前方へ踏み込んだ前踏蹄・後躯下垂姿勢は相変わらず目にする。


美人コンテストを見ると、日本娘も牛乳のお蔭で脚線美を誇れるようになった。その源泉である乳牛の脚線美はいかがなものであろうか。


牛の後肢後望X状肢勢


牛体行動力学で、前後左右の四肢や偶蹄の内外の爪が寝起き、駐立、歩行時の体重負荷の分散、重心、肢勢を分析し、削蹄や蹄病処置に役立たせている。


特に、後方から望診したときに、人間の踵に相当する左右の飛節が互いに内側に寄ってしまい、重症の場合は接触する。その飛節下部は、逆に外側に開向して両蹄が広く離れた、広踏肢勢、X状肢勢が多い。


これを側方から望診すると、前踏肢勢、刀状、曲飛が観察できる。後肢飛節の屈曲が強度で後肢が牛の腹下に踏み込んだ前踏肢勢を弱飛と称し、体重の負荷と歩行力が低下する。


後肢の肢勢と蹄の関係は、偶蹄目である牛の場合は内外の蹄・爪が巨体重を分配負荷する。左右両後肢が縦に平行ならば左右蹄へ、さらに内外蹄・両爪への体重負荷は均一で安定している。


しかし、巨乳房を抱えた後肢勢は、外蹄負担が増大して内蹄は外蹄負担を軽減するためX状となり、蹄の着地は外向きとなる。負担が大きい外蹄壁は過剰な負荷刺激を受けて角質形成が促進され厚く(高く)なってくる。削蹄によってこの外蹄の厚さ(高さ)を内蹄に揃えて体重負荷の均一化を図り、肢勢を矯正する。


前肢の蹄には後肢外蹄のような内蹄との大きな負重差は無く安定して問題も少ない。


跛行の実態調査では、前肢跛行が12%、後肢跛行は88%と圧倒的に後肢が多い。肢そのものが原因の場合は5%以下。95%が蹄に集中し、さらに85%が後肢の外蹄異状で、内蹄異状は15%であった。したがって、全跛行障害の8割が後肢の外蹄に(爪)に集中している。


なお、酪農家は発情の見逃しと同様に、蹄異状の見逃しは本人が想定する3倍以上に達しているといわれている。特に、蹄異状と発情見逃しは密接な関係にあり、乳量の減少が加算されるため損失は甚大だ。


乳牛の歩行・跛行診断


乳牛は横臥から起立移行や駐立時の望診で早い段階の蹄病診断が可能だ。歩行、採食、搾乳中にも何らかのサインをキャッチすることが多くなる。蹄病罹患牛の早期発見のための跛行スコアによるモニタリング法が各種発表されているので紹介する。


①主点は牛の背線が健康牛で平坦だが、蹄病が進行するに伴って、弓なりが次第に大きく丸まる。健康な歩行は前蹄の踏み跡に後肢が踏み込まれるが、患畜は踏み出しが遅く歩行幅も狭く乱れる。一般に牛床は傾斜し重心が後方に集中する。


②望診は、搾乳直前は乳房が張って歩行に影響するので、パーラーからの戻り通路や舗装されたパドックなどを利用する。搾乳に遅れる牛は特に要注意だ。


③乾乳牛に対しても観察を忘れない。


④スコア2~3段階で削蹄・蹄病予防対策を行わねば手遅れとなる。

本連載は2003年5月1日~2010年4月1日までに終了したものを著者・中野光志氏(元鯉淵学園教授)の許可を得て掲載するものです。

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