牛飼い哲学と
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沈黙の臓器・肝臓 損傷しても自覚症状なし 気付いた時は非常事態

2008-11-01

食品の安全性と健康問題


最近は事故米やメラミン乳など食品に関する問題が多発。減反を強いて生産量の1割もの米を強制輸入させられ、経済原則優先で欠陥米の返品、リコールも無視される。輸入国側で犯罪的事件が誘発された。


牛乳はヤシ油置換牛乳やBHC農薬汚染乳など、汚点の歴史を歩んだ日本の技術指導も現地では役に立たず、再発して里帰りし始めた。


そもそも事故米の用途は「化学工業用」だったはず。メラミンは、尿素とアンモニアから化学合成され、ホルマリンと化合させて学校給食の食器用樹脂などに使われる工業原料だ。原油高騰で穀類が工業の世界に侵害され、自然を生かし生命を育てて食物を作る。その「生物・いきもの」相手の農業・畜産業と健康問題が危機に瀕している。


メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)


40歳以上の検診で義務化された「ヘソ周り85㌢以上」の「メタボ腹」。肝臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満に加え、高血糖、高血圧、高脂血症改め脂質異常のうち、いずれか2つを合わせ持つとメタボリックシンドロームという。


この生活習慣病は、健康長寿の最大の阻害要因となり、国民医療費にも大きな影響を与えている。このメタボが飽食のみならず、黄変米、カビ毒など肝臓を直撃し、脂肪肝が常在化している。


肝臓は沈黙の臓器


牛の肝臓は5㌔。体重の1%を占める。人は1・5㌔で2%、犬・豚は3%。牛は巨体だが肝臓は小柄だ。肝臓は管状でないが、胃腸と同じ消化管で神経の分布も少なく痛みを訴えない。損傷が生じても外部症状がなく、自覚症状が出る頃は非常事態であることから「沈黙の臓器」と呼ばれる。


急死した牛の肝臓は黄白色に腫れた脂肪の塊で、光沢ある茶色のレバー色など認められない。死の直前まで必死で任務を果たしてきた、まさに沈黙の臓器である。


脂肪肝の驚異的な脂肪量


蓄積した脂肪量は肥満度が軽度なもので20%、重度は70%だった。厚生労働省発行の食品成分表には、牛のレバーの脂肪率は4%、豚・鶏が3%、珍味とされるフォアグラは50%だ。ちなみに、牛のタンは22%、ハツ(心臓)は8%、マメ(腎臓)は6%、ヒモ(小腸)は26%、テールは47%、ヒレ肉は15%、リブロースは44%だ。他の食品では、チーズは30%、全卵は10%、アイスクリームは10%だ。


脂肪蓄積率70%の重度の脂肪肝は、チューブで強制的に過食させて作るフォアグラよりも劇症である。


肝臓の機能


肝臓の働きは多項目に及ぶが代表的な10項目を述べる。


①食物消化を助ける胆汁を産生し、胆管・胆嚢から十二指腸に分泌


寿命を全うした赤血球から、ヘモグロビン・ビリルビンを経て、胆嚢に蓄える。アルカリ性で胃酸性食物と十二指腸で中和、さらに脂肪をアルカリ化して鹸化し消化・吸収を助ける。一部は腸管から吸収され肝臓に戻り、腸肝循環という。


多くは胆汁色の便や尿となって排出される。循環が閉塞するとビルリビンが血流に入り黄疸を発症する。


②炭水化物・糖質の代謝と養分貯蔵


血液中のグルコース(血糖)をグリコーゲンに変えて貯蔵し、必要時にグルコースに分解して血中に放出し、血糖値を調整する。


生体機能が円滑に働くのは、肝臓がグリコーゲンの形でエネルギーを貯蔵し供給しているからである。


③脂質の代謝


皮下や筋肉に蓄えた脂肪を血中に可溶性にするため遊離脂肪酸をアルブミンと結合させ血流で肝臓に運ぶ。それを酵素でグリセリンと脂肪酸に分解、更に酸化して炭酸ガスと水になる。糖質不足の不完全燃焼でアセトンが生じケトージスとなる。


脂肪の分解物である脂肪酸からホルモン生成源のコレステロールやリン脂質を合成する。


④蛋白質の代謝


食物タンパク質を構成するアミノ酸を再構築し生体自身のタンパク質を生成する、アルブミン・免疫グロブリン・フィブリノーゲンなど貴重な血漿蛋白を合成する。


⑤脱アミノ作用


余分のタンパク質アミノ酸からアミノ基・窒素を取り除きグリコーゲン・炭水化物を生成する。炭素と水の糖質からは高価なタンパク質へは窒素が存在しないから生成できない。


メラミンは窒素化合物の尿素とアンモニアから化学合成する。その窒素量からタンパク質を逆算させたのが今回の牛乳蛋白詐称事件である。


⑥解毒作用


生体への真の入り口は肝臓門脈である。口から入って外部に開放している消化管を経て、すべて肝臓の門脈血管の関所を通過する。


毒物、薬物、体内の不要ホルモンなどがグルクロン酸と結合されて、胆汁となって排泄される。


⑦アンモニアを尿素へ変換


タンパク質分解産物のアンモニアは有害だが、肝臓で酵素によって炭酸ガスと結合し尿素として腎臓から排出される。人は1日30㌘達する。


⑧造血血流調整機能


大きな臓器で血液の貯蔵所でもある。骨髄での造血が開始されるまでは、肝臓と脾臓で造血され、出生後は肝臓で造血されないが、骨髄での造血が障害されると、肝臓での造血が見られることがある。(髄外造血)


⑨体液の恒常性の維持


そのほか、ビタミンの貯蔵・活性化やホルモンの代謝を行う。


⑩体温保持


肝臓からの大量の発熱作用で体温を保持する。

本連載は2003年5月1日~2010年4月1日までに終了したものを著者・中野光志氏(元鯉淵学園教授)の許可を得て掲載するものです。

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