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ホメオパシーとは? 薬漬け医療を反省せよ 故意に症状引き起こし異常を正し、自然治癒へ

2008-07-01

例年2月に東京で開催されるNOSAI全国主催の「家畜診療等技術全国研究集会」で各地区代表が21題目の研究発表を行っている。


今年度の大臣賞の受賞者は1番初めに発表した愛知県の伊藤隆晶獣医師の「大腸菌性乳房炎の簡易迅速診断法」であった。


2番目の発表が広島県の篠塚泰典獣医師の「大腸菌性乳房炎の非抗生物質療法の検討」であり、当月のHOARDS DAIRY MAN(アメリカ酪農誌)には、タバコの葉からの抽出物(天然タンパク質)による大腸菌性乳房炎の治療が掲載されていた。


ご承知のように、O-157や黄色ブドウ球菌とともに大腸菌性乳房炎は初診時の抗生物質注射や乳房炎軟膏の取り扱いを誤ると、大腸菌の殺菌・崩壊時に菌体膜崩壊と共に菌体内毒素であるエンドトキシンを大量に放出して全身性炎症反応症候群(SIRS)を発症して死に至る。特に、殺菌力の強い抗生物質使用時ほど死廃率が高まると報告、筆者も同感だった。


半世紀前の、まだ抗生物質が高嶺の花だった時代に、盛んに行っていた子宮洗浄に併行して乳房洗浄も、いろいろな洗浄液を用いて乳房内を洗浄してブツや細菌とともにエンドトキシン(当時は毒素産出の認識はなかった)も結果的に排除していた。当時から抗生物質注入時より洗浄のみか、ブドウ糖液注入が子宮や乳房の回復は早かった。


今回の発表によって素早い注射より労力負荷は伴うが、再び衛生の原点である洗浄の復活を期待している。


ちなみに、日常的に使われる生理食塩水は1番刺激が強く期待に反した。しかし、死亡例はなく細菌感染を心配しながらも健康分房の乳汁で洗浄する方が好結果だった。


乳房内に注入するタバコの葉の抽出物やブドウ糖といった天然物は、安上がりな上に残留の心配がない。アメリカの報告でも、乳の体細胞数の増加(貧食細胞の活性化)と共に大腸菌が除去されSIRSに陥ることもないようだ。


乾乳中や初乳にはラクトフェリンが大量に含有されている。名前が示すようにラクト=乳、フェリン=鉄化合物、つまりラクトフェリンは鉄分と結合しやすい特質がある。乾乳で搾らない乳腺組織は細菌に侵されやすいはずだが、細菌やウィルスは生体内で生育していくために必須である鉄分をラクトフェリンが先行して奪うため、生存できなくなる。


ちなみに、腸内の悪玉菌は発育に鉄分が必要であるが、乳酸菌などの善玉菌は鉄分をあまり要求しない。従ってラクトフェリンは腸内細菌のバランスを崩すことなく整腸作用が期待できる。鉄分不足は牛乳成分の牛乳成分の欠陥のように指摘する向きもあるが、善玉菌にとっては好都合な関係だ。


一方、抗生物質は善玉菌も悪玉菌も無差別に容赦なく細菌の生育を抑制または殺滅するため残骸処理として薬害が発生する。


抗生物質や化学薬品が現在のように過剰になる前のホメオパシー療法は日本語では「同種療法」と呼ばれ、19世紀にドイツの医師によって確立された医療体系の1つであった。だが20世紀に抗生物質などの発見に伴う西洋医学の専門化・細分化に伴って、20世紀前半までに衰退してしまった。


しかし近年、いわゆる薬漬け医療への反省と、新薬開発の停滞、製薬大手が動物用薬品部門から撤退するなど、特許期限切れ薬=ジェネリック薬がテレビに頻繁に登場するようになった。


1980年代頃、世界各国で全身像から総合的に判断する東洋医学的「自然治癒力」を重視する病気を全身的に捉え、免疫力の高揚を狙ったホリスティック(Holly=神聖な、Whole=全体の、全人的な)医学への見直し機運が高まった。前世紀的な考え方だが、古くて新しいホメオパシーの復興がバイオ燃料、すなわち機械が人や牛の食料である穀物を消費する現代に復活している。


ホメオパシーでは、ある症状を緩和するため、同じ症状を引き起こす成分を極限まで薄めて使用する。「健康な人に投与し、ある症状を引き起こさせる物は、その症状を治すことができる」という同種の原理に基づく療法であると定義されている。


例えば生タマネギを切ると誰でも涙、鼻水がたくさん出てしまう。タマネギにはこのように粘膜を刺激する働きがあるのだから、その特徴を逆に利用して大量の鼻水、涙が出る花粉症などにこのタマネギから作られた抽出物、ニンニク成分というホメオパシー薬を使うそうだが、鼻の下にタマネギを貼ると、スーッとして楽になる。


かつては乳房にもタマネギや球根をすり潰して貼り付けたものだ。手間がかかるからとホース灌水で尿貯めを満水にして不評だったが、タマネギ・ニンニク等は単なる水の塊ではなかったことを思い出せる人はまだ元気でいるだろう。


ホメオパシーは症状が出るように働きかけるため、一見症状が悪くなったように見える。しかし、症状が出て来ることは生体防御反応が活性化されている証拠である。異常が是正され、自然治癒へと好転するのだ。


乳房炎の「炎」が示すように、炎症の特徴は病理学的に発赤、疼痛、熱感、腫脹の4つが伴うわけだ。サイトカインと呼ばれる炎症物質によって4つの反応が感知されて、いずれも感染に対する免疫機構の正常な防御反応の表れである。


損傷した乳腺細胞から遊離するサイトカインには、体細胞である各種白血球同士間の食菌や免疫能の情報伝達に関与するインターロイキン、抗ウィルス作用を持つインターフェロン、マクロファージなどを呼び寄せるケモカイン、さらに成長因子や細胞毒性因子なども含まれている。


これらのサイトカインや他の生成物質によって感染拡大への防御機能が構築され、感染源の排除や駆逐と損傷した乳腺組織の回復が促進される。乳房を洗浄すると、乳頭口に大量発生したブツが詰まるが、鉗子でつまみ出すと急速に回復したものだ。


特許申請書を参考にすると、動植物と鉱物の天然成分を原体の1000兆分の1以下の濃度に希釈した液が主成分だが、従来の抗生物質療法は、使用する抗菌剤、殺菌剤は成分が化学合成物質である。そのため、反応が劇症で副作用が伴う。注入後は生乳に残留するため出荷が制限される欠点があった。


一方、天然成分であり、しかもその濃度が極めて低いため、残留問題も副作用もなく安全である。注入すると乳房の乳腺組織は局所免疫反応を誘発されて、乳腺内に白血球を大量に動員。乳房炎の原因菌を食菌し、同時に乳腺組織修復作用が開始される。


つまり、同種療法であるホメオパシーは、生命エネルギーの全身的な乱れを症状の発現によって是正しようとする自然治癒力の後押しをしているといえる。


次回は防暑対策。人畜ともども自然免疫力の向上を。

本連載は2003年5月1日~2010年4月1日までに終了したものを著者・中野光志氏(元鯉淵学園教授)の許可を得て掲載するものです。

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